第3章 ダイアゴン横丁
パブを抜けて中庭に出ると、そこには雑草が少しと、ゴミ箱だけが置かれていた。ハグリットは何かブツブツとレンガの壁を見ながら何かつぶやいていた。ハグリットに後ろに下がるように言われると、ハグリットは傘の先で壁を3回叩いた。
すると、壁が震え出し、真ん中から穴が空き、それは次第に大きな穴になった。ミラとハリーはビックリしてそれを見ていると、穴は大きなアーチ型の入り口になり、ハグリットも通れる大きさになった。
その先はグネグネと曲がりくねった道が続いていた。
「ようこそ」とハグリッドは言った。
「『ダイアゴン横丁』へ」
・・・・・
ダイアゴン横丁は色々なお店が立ち並び、あちこちに人がいた。ハリーとミラはありこちに目を走らせながらハグリットに続いた。
まずはハリーのお金をとってこなければならないということで、まずはグリンゴッツへ向かうこととなった。ミラはハグリットに鍵のことを話すと、ビックリした様子だったが、任せろと言ってくれた。ハリーもその鍵に興味を示し、ミラは差出人が分からないと答えた。
グリンゴッツはどこもかしこも小鬼(ゴブリン)だらけで、ハリーとミラはまたしても驚いた。しかしもっと驚いたのは地下を小さなトロッコでの移動で、あまりの早さに二人は引き攣った顔をしたが、しばらくするとそれも慣れ、楽しくなってきた。
最初はハリーの金庫へ向かうと、ハリーの金庫の中は金貨の山があった。
それは亡くなったハリーの両親が残したものだとハグリットが教えてくれた。ミラは途端に自分の金庫を見るのが怖くなった。もし…もし何もなかったどうしようと不安がのしかかった。
ハリーがバックにお金を詰めたあと、すぐにミラの金庫へ向かった。ミラはそこに着くまで、一言も話さなくなった。ハリーもミラが静かなことい気がつき、背中に手を回してくれた。
自分の金庫につき、扉が開くとそこにはハリーの金庫にも負けないくらいの金貨の山々が積まれていた。ミラはどうしよう!と言った顔でハリーと見ると、ハリーはニッコリ笑っていた。
ミラはお金以外に、何か両親の手がかりはないかと探してみたが、それらしいものはなく、肩を落とした。