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【HP】怪鳥の子

第12章 ニコラス・フラメル


「へぇ、ハーマイオニーは思い出し笑いしちゃうんだ?」

 ミラはニヤニヤしてハーマイオニーに言うと、ハーマイオニーの顔は真っ赤なりんごのように赤くさせた。

「ミラ--、あなた!」

 自分の失言をしっかり拾ったミラに、ハーマイオニーはミラを睨んだが、口をパクパクさせて言葉にできないでいた。

「え?まさかハリーが、スネイプ先生の部屋が爆発して、それが面白くて眠れなくなるって?ハリー、そうなの?」
「いいや、むしろぐっすり眠れる。ロン、君は?」
「そりゃあぼくもさ。今までで最高の睡眠を取れる気がするよ」
「それなのにハーマイオニー、君は面白くて眠れなくなると」
「誰も面白いなんて言ってないわ!わたしはハリーの心配をして!」

 必死に弁解しようとするハーマイオニーが面白くて、ミラは益々口角が上がった。

「それにそんなことをしたらスネイプ先生のハリーへのあたりも強くなると思うわ!」
「じゃあスネイプ先生もぐっすり眠ってもらえるように、ピンク色の花火に粉を仕込んで部屋を色付けてあげるってのはどう?」
「ブフッ」

 ロンが咄嗟に口を押さえたが、すでに笑い声が漏れてしまっていた。ハリーもニヤニヤしていて、ハーマイオニーも一瞬この世で一番スネイプ先生とピンク色が似合わない組み合わせが頭に浮かんだのか、コホンと咳払いをして誤魔化していた。

「もう---勝手にしたらいいわ!」
「ハーマイオニー、ミラは君が帰って来てくれて嬉しいんだ」

 すっかり拗ねてしまったハーマイオニーに、ハリーは流石にやりすぎたと思い、ミラが何故ここまでからかうのかネタバラシをした。パッとハーマイオニーはミラの方を見ると、ミラはギクっと肩を揺らした。そして不満そうにハリーを睨みつけた。

「それより昼食を食べに行こうよ、お腹空いたよ」

 ロンは早く行こうと三人をせっついた。ハリーはすぐに「早く行こうよ!」と、ミラの視線から逃れるようにロンの隣に並んだ。ミラはやれやれと首を振って、そしてハーマイオニーの方を見た。

「そう言うことだから---おかえり」

 ミラはぎこちなさそうに言うと、ハーマイオニーは「ただいま」と嬉しそうにミラの隣に並び、四人は大広間へ向かった。
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