第10章 クィディッチの初試合とゴールデンスニッチ
ミラたちはあの後、すぐにハグリッドの小屋へやってきてお茶をしていた。犯人はスネイプだとロンが声を上げると、ハグリッドは「まさか」と信じられない様子だった。
何故スネイプ先生がハリーにそんなことをするのかと四人に聞くと、四人は気まずそうに顔を合わせながらもハロウィーンの日に起こったことを話した。
「先生は、ハロウィーンの日、三つ頭の犬の裏をかこうとして咬まれたんだよ。何かは知らないけど、あの犬が守っているものを先生が盗もうとしたんじゃないかと思うんだ」
ハグリッドはティーポットを落とした。
「なんで、フラッフィーを知ってるんだ?」
「フラッフィー?」
フラッフィーとは、あの三つ頭の犬の名前だとハグリッドは教えてくれた。そして何かを守る為にダンブルドアに隠していると言うことを。ハリーとミラは体を乗り出して「何を?」と聞くと、ハグリッドはこれ以上聞くなと話を終わらせようとした。
ハーマイオニーも午後の出来事でスネイプ先生に対する考え方が変わったのか、何故スネイプ先生がハリーを殺そうとしたのか聞いた。
それでもハグリッドが譲ることはなかった。
「俺はハリーの箒が何であんな動きをしたのかはわからん。だがスネイプ先生は生徒を殺そうとしたりはせん!四人ともよく聞け----おまえさんたちは関係の無いことに首を突っ込んどる。危険だ。あの犬のことも、犬が守ってるモノのことも忘れるんだ。あれはダンブルドアとニコラス・フラメルの----」
四人はダンブルドアの次に出た名前に反応を示すと、ハグリッドは「しまった!」と顔を顰めた。ハグリッドは、口が滑った自分自身に猛烈に腹を立てているようだったが、ミラはハリーにだけ見えるようにサムズアップすると、ハリーもニヤッと笑い返してくれた。