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【HP】怪鳥の子

第10章 クィディッチの初試合とゴールデンスニッチ


 ミラはハリーがはるか上空でスニッチを探して目を凝らしながら、試合を下に見て飛び廻っているのを見守っていた。先制点はグリフィンドールがとり、グリフィンドール側からは大きな声援が響いた。
 そこへハグリッドがやってきて、ミラたちはハグリッドのために席を詰め、ロンは試合の状況をハグリッドに説明した。

「さて、今度はスリザリンの攻撃です」と、リー・ジョーダンが実況中継が聞こえた。

「チェイサーのピュシーは、ブラッジャーを二つかわし、双子のウィーズリーもかわし、チェイサーのベルをかわして----ちょっと待ってください----あれはスニッチでしょうか?」

 実況は双子のウィーズリー兄弟の仲間、リー・ジョーダンが、マクゴナガル先生の厳しい監視を受けながら実況放送をしていたが、スニッチと言う言葉に会場がざわつき始めた。

 ハリーが一気に高い空からスニッチ目掛けて急降下すると、会場は興奮の波が一気に押し寄せた。スリザリンチームのシーカーもスニッチを見つけたのか、二人は大接戦を繰り広げながらスニッチの後をすごいスピードで追い続けた。

 ハリーがさらに加速しそうな時、相手チームのマーカス・フリントがわざと体当たりをしたせいで、ハリーは弾き飛ばされながらも、箒にしがみついていたおかげで落ちる事はなかった。しかしスニッチは見失ったしまった様子がミラたちにもはっきりと見えていた。

 「反則だ!」と、グリフィンドール寮生が口々に叫んだ。
 審判のマダム・フーチはフリントに厳重注意を与えて、グリフィンドールにゴール・ポストに向けてのフリー・シュートを与えた。

「退場させろ、審判!レッドカードだ!」

 ディーンが叫んだ。ミラもフリントを睨みつけながら「男らしくない!」とカンカンだった。実況中継のジョーダンも中立保つことが難しくなった。

「えー、誰が見てもはっきりと、胸くその悪くなるような反則のあと……」
「ジョーダン!」と、マクゴナガル先生が凄みをきかせた。
「えーと、おおっぴらで不快な反則の後---」
「ジョーダン、いい加減にしないと---」
「はい、はい、了解。フリントは、グリフィンドールのシーカーを殺しそうになりました。誰にでも有り得るようなことですね、きっと」

 ジョーダンの最高の皮肉な実況にグリフィンドール生はいいぞと思った。
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