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体調が辛い時 (MHA、FGO)

第2章 荼毘


その言葉に、俺は我に返り、普段の声のトーンに戻った。
「怖がらせて悪かったな……そいつ、死んだのか?」
「焦凍くんは、4人兄弟の末っ子なんだけどね、私が好きだったのは1番上の燈也くん」
「なんで、そいつが好きだったんだ?」
「お父さんに認められようと一生懸命で、いつも頑張ってた。それに、私燈也くんの個性の青い炎が綺麗で大好きだった。けど、ちゃんと話した事は無かったんだ」
「なんで?」
「一生懸命だったから、その邪魔をしたくなかった…けど、あの火事の時…今になって分かるけど…追い詰められてたのかなって…誰か、1人でも支えてあげられていたら、あんな事にはならなかったんじゃないかって……私がその1人になりたかった…」
そう言ったの声は震えていた。姿は見えないが恐らく泣いている。自分の事をこんなにも見てくれていた奴がいるなんて思いもしなかった。
「…なぁ、もしそいつが今もどこかで生きていたら…お前は、どうする?」
「えっ……もし、生きてたら……私が、支えてあげたい。1番近くで応援してあげて、全部受け止めてあげたい!」先程まで震わせていた弱々しい声から力強い声に変わっていた。
そんな会話の後に、は感情的になってごめんと謝ってきてその後は他愛ない話をした。
「なぁ、。お前、明日の夜俺と会った場所に来られるか?……怪我の手当の借りを返したい」
「えっ!い、いいよ!お礼なんて。あれは、私が勝手にした事だし…」
「なら…俺がお前の部屋に行ってやろうか?あんな学校に入り込むなんて造作もないしな…面倒な事になっても全部燃やすだけだ」
「分かった!行きます、行きますよ!そんな事したら、私の立場がヤバくなる!」
「じゃあ…明日の20に初めて会ったあの路地裏な…遅れるなよ…」
「わ、分かった。」
そうして、無理矢理明日の夜に会う約束を取り付けてその日の電話は終わった。

「そういやぁ…あいつの前でまだ、個性使った事無かったか…」
初めて会った時は、怪我していたせいで個性は使えなかった…それからは、ずっと電話で話しているだけで会ってなかったしな…明日のあいつの反応が見物だ…
そう考えているうちに、俺は眠っていた。
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