第4章 純愛〜乙骨憂太〜
「中村さん今日はよろしく。」
「こちらこそよろしく、憂太。」
僕は乙骨憂太。
呪術高専の2年生。
今日は同級生の中村みやびさんと一緒に討伐任務に赴いた。
中村さんはまだ2年生ながら1級術師という肩書きを持っている。
これはとても珍しいことで周りからは天才と呼ばれている。
僕は何故か特級だけど術師になったのはみんなよりずいぶん遅いからまだまだ経験不足。
他のみんなから教わってばっかりだ。
気が強くて体術では学年トップの真希さん。
自分の言葉が凶器になる呪言師の狗巻くん。
パンダなのに喋れて感情もあるパンダくん。
そして、中村さん。
以上が呪術高専2年の仲間たちだ。
いつもワーワー言ってる真希さんやパンダくん達の様子をニコニコしながら見てる中村さん。
彼女は去年僕が途中入学した時、右も左も分からず困っていると何かと気にかけてくれた。
僕は最近そんな中村さんに好意を寄せている。
だけどそれはまだ僕の心の中に秘めている。
「中村さん、後はあの1体だけだね。」
「そうね。でもあれ1級?ううん、特級かも。」
「ええっ!?そうなの?確かここには2級呪霊だけだって……」
僕は特級術師だけど、相手の力量を測る事なんで出来ない。
「憂太は私の言う通りに。」
中村さんが指示を出す。
「了解!」
中村さんの言う通りに動き、呪霊を追い詰めた。
そして僕がトドメの一撃を喰らわせた。
「ゴフッ!オマエラ……コレデスムト……オモウナヨ……」
「うわぁっ!」
呪霊がこときれる直前、口から液体を吹き出した。
その液体が僕と中村さんにかかり、2人ともその場に倒れてしまった。