第14章 サランの約束
サランが宿に戻るとシルビア、カミュ、ブレインも戻り集まっていた。
ブレインはなにやら鍛冶を行っているようだ。
「どこいってたんだ?まさか、迷子ってわけじゃねぇよな。」
「あ、ううん。買い物に行ってたんです。
みなさんが何かあった時用に上薬草と上毒消草をいくつか。」
カミュがからかうように笑い、サランから上薬草を1つ受け取る。
「ブレインさんは何か作ってるんですか?」
「あぁうん。いくつかレシピ拾っててちょっと試しに作ってるのとみんなの装備のリメイクをしてるんだ。」
ブレインは既にいくつか作っていたらしくベロニカやセーニャが見せてくれる。
一通り全員が揃い談笑しているとベロニカが本題を切り出した。
「それで何か分かったの?」
「あぁ、虹色の枝は明日の決勝で優勝すれば商品として貰えるらしいが…
よくない噂を耳にしてな」
カミュがやれやれと首を振る。
「よくない噂?」
「あぁ、どうにも失踪事件が発生してるんだ。」
サランがハッと息を飲む。