第83章 妹の決意
大聖堂ではファナードが待っていた。
ゆっくりとした足取りでこちらにやってくると一礼をふる。
「お呼び立てしてすみません。実はどうしても皆様にお伝えしたいことがありまして。
皆様はもしかすると、いにしえの伝承の存在…。
神の乗り物を求めてこの地へいらしたのでは無いですか?」
マルティナが彼の質問に驚いた。
まるで、彼らの考えが筒抜けみたいだったから。
ファナードは先日、大樹の神託と思われる夢にて勇者がその乗り物に乗っている姿を目にしたと教えてくれた。
しかしその夢にもベロニカの姿はなかったらしい。
話を戻し、ファナードはその夢に出てきたモノを調べるとそのモノは「ケトス」ということが分かったらしい。
ファナードは古文書をひっくり返してでも調べてくれると言った。
そして、この日は疲れているのでと宿屋も貸してくれることになった。