第79章 活気溢れるクレイモラン
クレイモランに戻るとカミュたちは眠っているマヤを教会の寝床に寝かせた。
神父がマヤの体を診ると特に問題が無さそうでほっとしたように頷いた。
「人知を超えた力を使った反動ですね。完全に体力が回復するまではしばらく、目を覚まさないでしょう。」
「え?それって、体は大丈夫なんですか?」
サランが心配そうにマヤを見つめた。
「あぁ、それは問題ないです。
命に別条はありません。必ず意識を取り戻しますよ。」
カミュが頷くとサランもホッとした。
「それじゃあアタシ達は聖地ラムダに向けての準備を整えましょう?
少しここの宿で体を休めてから行きましょう。」
シルビアに促されサランも一緒に教会を出た。
クレイモランでは黄金病とバイキングの脅威がなくなり、外を出歩く人が増えていた。
「やっぱりどの町も人々が活気よく生活しているのがいいですね。」
サランは町の様子を嬉しそうに眺めていた。
「おやまぁ、あんたたちかい?」
どこからか声が聞こえたので2人は声のする方を見た。