第78章 鉄鬼軍王キラゴルドの正体
イエローオーブを拾い上げカミュはいたずらっ子のように笑った。その笑顔にみんなは安堵する。
「これで、ようやく一件落着じゃな。」
ロウが微笑んだ。
「あぁ、みんな。巻き込んじまって悪かったな。
でも…ありがとう。」
カミュはマヤを背負い立ち上がった。
ひとまず、クレイモランに戻りシャールに解決したことを報告しに行くことにした。
「ねぇ?」
シルビアはアリスに操縦を任せサランの元へやってきた。
「はい、なんですか?」
「なんで、あの時にマヤちゃんのことを可哀想な人と言ったの?」
「あ…あぁ。そういうことですか?
そのまんまの意味ですよ。
欲に取りつかれて黄金の呪いにかかっちゃった。
本当の幸せも見えてなかった…って言ってもあの子の年齢はまだ10歳ちょっとじゃないですか?
まぁ仕方ないかなって」
シルビアはサランにため息をついた。
「サランは孤児となると優しくなったり厳しくなったり、ねぇ?もう自分に重ねるのはやめない?」
「え?」
「あなたは優しい。優しすぎるほどにね?
叱られたことの無い子どもを見れば叱るし過ちを正そうとしてくれる。気づいてた?」
サランは目を逸らした。