第68章 カジノの町グロッタ
VIPへ上がりきると案内役に魔物がやってきた。
「あら?人間のお客さんなんて珍しいじゃない?
心ゆくまでルーレットを楽しんでね」
ブレインたちを案内するとだれかを呼ぶように声を上げた。
「ねぇさん!出番よ〜。今日もやっちゃってちょうだい!」
コツコツとヒールで歩く音が響いた。
「うふふ、今度はどんな坊やがアタシの餌食になりたいのかしら?」
現れるやいなやそんな言葉を吐く彼女の姿に一同は驚愕した。
「うそでしょ!?」
サランは驚きのあまり口元を手で覆う。
他のみんなも驚きの声を失った。
「そ、そんな!?まさか…?」
グレイグは自分の目を疑う。
そこに現れたのはバニースーツに身を包んだマルティナの姿だった。