第7章 討伐デスコピオン
「きゃあ」とサランから小さな悲鳴が上がる。
華麗に着地を決めるとサランを下ろした。
「サソリちゃんなんて 楽しいもんじゃないぜ?
あんたら、旅芸人だろ?サーカスはいいのかよ?
それに、そこのお前は付いてきていいのか?
歌姫って言われてるんだろ?怪我したらどうするんだよ?」
青髪の青年がサランを指さす。
「あの、私一応歌と扇技は嗜んでて短剣も小さな頃から扱ってるので足でまといにはならないと思います。」
「サーカスの方は大丈夫よ。それよりあのお坊ちゃんが気になってね?
ね?アタシたちもついて行っていいでしょ?」
「それなら別にいいんだが…俺はカミュ、んでこいつがブレイン。」
青髪の青年、カミュが自己紹介する。
茶色い髪の青年、ブレインはあまり喋らないらしい。
「あたしはベロニカ!
ワケあって小さいけど魔力は本物よ!」
赤い服を身にまとった少女がフンと胸を張った。
「私はセーニャと申します。
あなた方は?」
金髪の少女が丁寧にお辞儀をする。
「アタシはシルビア、ブレインちゃんとはさっき挨拶したわ。」
「私はサランです。」
ぺこりとサランはお辞儀をした。
「それじゃあ挨拶も済んだし張り切って行くわよ!」
シルビアは1人で「おー!」と拳を突き上げた。