第63章 再会と別れと再出発
クレイモランで襲ってきた紫の髪の毛の男。
グレイグが立っていた。
「グレイグ!?なぜあなたがここに!?」
直ぐに戦闘態勢に入ろうとするサランに慌ててシルビアが間に入った。
「ちょっと、ちょっと待って!
グレイグは敵じゃないわ。」
「シルビアさん?」
グレイグはバツが悪そうに前へ出てきた。
「あの時は悪かった。まさか自分の王がウルノーガに取り憑かれてたなんて疑わなかったんだ。
すまない、もっと早く気がついていたら。」
グレイグがぺこりと頭を下げて謝罪をする。
サランはどうすればいいか分からなくなりシルビアを見つめた。
「ここはアタシに免じてくれないかしら?」
サランは困ったように視線を逸らした。
その行為に敵意はないと判断したシルビアはありがとうとウインクをする。
「みんな騒がせてごめんなさいね。
ブレインちゃん達もちょっと席を外してくれる?
目が覚めて情報が多すぎると帰って混乱させちゃうから。」
サランの体を労りロウ、ブレイン、グレイグ他シルビア以外の人がその場を離れた。