第6章 食後の運動は怪物退治?
見た目こそ道化師そのものだったが、その見た目すらも負かす真剣な表情。
その姿にサランはかっこいいと思った。
「……サラ!」
ニコスの声にビクッと肩をすかし驚いた。
「全く〜。やっぱりシルビアねえさんのこと好きじゃん。
そんなんで、私は違います〜なんて言わせないからね?」
「なんのこと?わ、私は別に…」
「じゃあもし、私がシルビアねえさんと付き合いたいって言っても怒らない?」
「それは…」
胸が痛かった。
シルビアを独り占め出来るならしたい。
私は別にとその後の言葉が浮かんだ瞬間、切なさを覚える。
「まぁ、私は別にシルビアねえさんのことただのお姉さんとしか見てないから安心して。
そろそろ、自覚しなよ?」
ニコスはべーっと舌を出してサランと一緒に会場を出ていった。