第57章 歌姫とホワイトパンサー
サランはユキに跨り、喧騒が聞こえる方へと走らせた。近づいていけば行くほどその声は大きくなった。ユキから降りて走り出した。
ユキは真っ直ぐ走ると襲われている人を飛び越し魔物に襲いかかった。
「ホワイトパンサー!?なぜここに!?」
急いでサランが追いついたらユキはサランの元へ戻っていく。魔物はユキに食いちぎられ倒れていく。
「良かった…間に合って。」
ホッとしたのもつかの間、魔物に襲われていた人達が剣をサラン達に向けた。
「あ、あんた!魔物の!魔王の手先だな!?
そ、そ、そいつを出せ!オレが倒してやる!」
カタカタと手を震わせ怯えている。
「待ってください!この子はそこら辺の魔物とは違います!私の友達です!」
「だったら!あんたも魔王の手先だ!魔物が人間と友達なんて聞いた事ねぇ!」
そうだそうだと他の人たちも声を上げた。