• テキストサイズ

月夜の歌姫

第53章 双子のふるさと


大聖堂に向かうと長老が扉の前に待っていた。
1つ大きく頷くと大広間に通される。そこには様々な絵が飾られていて、また里とは違う特別な空気を漂わせる。
長老が話をしてくれた。太古の話、命の大樹の話、かつての勇者や大賢者の話。
長老によるとセニカという勇者と共に悪を倒した大賢者の生まれ変わりがベロニカとセーニャだと。

その話を聞きながらサランは1つの絵を見つめた。

大樹が枯れ地に落ちる絵。
その光景にサランは見覚えがあった。

(夢で見たのと同じ…)

全ては神話で過去の話のはずなのにどうしても気がかりで仕方なかった。

「サラン?どうかしたの?」

「いえ…なんでもありません。」

「そう?」

サランは困ったように笑う。シルビアはそんなサランを心配そうに見つめた。
/ 618ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp