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月夜の歌姫

第52章 鍛錬を重ねて


サイクロプスは持っていた棍棒を振り上げシルビアとブレインに振り下ろしてきた。

「ブレインちゃん来るわよ!?」

シルビアの声にブレインは気づき直ぐに後ろに下がった。2人がいた場所に棍棒が振り落とされメリメリと地面が割れた。

「あんなのに当たったら一溜りもないわね…!」

シルビアがその地面を見てゾッとした。
そこへようやく立ち上がれたカミュが軽い足取りでやってくる。

「悪い、足引っ張っちまったな」

短剣を構え最前線に立つ。

「いやいや、お主が無事でよかったよ。
さぁ、もうひと踏ん張りじゃ」

ロウが優しく微笑むがすぐに戦闘態勢に入った。
カミュはシャドウステップを踏みすぐに避けられるように準備をする。
セーニャはまだ腰を抜かしていて立ち上がれそうにないのでベロニカがまたメラミを放つ。

「うわ!?」

呪文が暴走して火の玉が大きくなりサイクロプスに直撃する。

「さすがね!」

マルティナがベロニカにウインクした。

「じゃあ、アタシも!いっけ!風ちゃん!」

シルビアはバギマを放ちつむじ風がサイクロプスへと向かった。風に切られたサイクロプスはよろよろとよろめき次第に倒れていく。

「ほんとに…倒しちゃった!」

サランは自覚していなかった強さに驚いた。

「みんな強くなってるのよ。サラン、あなたも例外なくね」

シルビアにウインクされドキッと心臓が跳ねる。
ドキドキしながらもこうしてみんなと並んで戦えるのがサランにとってはとても嬉しかった。

「ほっほっほ、それじゃあ力も付いたことだし始祖の森へと移行ではないか。」

ゼーランダ山を進み一同は始祖の森へと向かった。
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