第49章 氷の魔女リーズレット
その間にエッケハルトは本を奪い呪文の詠唱を始めた。
「ダメ…その呪文は!」
怪我を負いフラフラとエッケハルトへと向かうが呪文が効いたのかじわじわと苦しむ。エッケハルトはそれでも詠唱を止めなかった。しかし…
「えっと…なんじゃ?この文字は?」
読めない文字が出てきたせいで詠唱が一瞬止まってしまう。
「ちょっと!エッケハルトさん!しっかりしてよ!」
ベロニカが叱咤する。
「おぉ!そうじゃ!ズマズマズマパ
ポカジョマジョー!」
エッケハルトが本を掲げると本は光だした。
リーズレットは光りだした本に吸い込まれようとするが抵抗をする。
「いやぁぁ!お願い!謝るから許し…」
抵抗も虚しくリーズレットは本の中に吸い込まれていった。