• テキストサイズ

月夜の歌姫

第44章 氷に包まれた都市


一通り町を歩いていると焚き火の前に生きている女性をみつけた。女性は何やら真剣に本を読んでいるみたいでこちらに気づかない。
ふと、何かを感じたのかこちらを1度チラリと見てからまたこちらを見た。

「はっ!?…す、すみません。気が付きませんでした。まさか旅の方が訪れるとは思わなかったので…」

「サラン?どうしたの?」

女性に何かを感じたのか、サランはシルビアの後ろに隠れた。彼女はシルビアの問いかけに首をふるふると横に振るだけ。

(なんかよく分からないけど、紫のモヤっぽいのが見える。なんだろう?でもいいものではない気がする。)

「あなたは無事なようね、どうして町が氷漬けになったか教えてくれない?」

女性はベロニカに説明をしてくれた。

女の名前はシャール。クレイモランの女王であること。先代王は1年前に亡くなられたと。そして町が凍ってしまった理由は魔女が現れ、その魔女が町を凍らせたと。

「随分ひどいことするのねその魔女…私の呪文でもこの氷を溶かすのは難しいわ。」

ベロニカがフゥとため息をついた。

「魔女退治に外国救援部隊を派遣してもらったのですが、苦戦しているのか音沙汰がなく…。」

ベロニカがブレインを見つめ協力しようと提案する。
/ 618ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp