第43章 休息を取りに
サランはそもそもメルトアを倒せたかどうかまでハッキリと記憶が無い。
「…知らない…。」
マルティナはそう?と首を傾げた。
微かに聞こえていたその名前、なにかあるのかと思ったが本人に記憶が無いならそれ以上聞くこともしなかった。
「ふぅ…のぼせ…そう…だから……1度…涼みます。」
サランは立ち上がり外へと出ていった。
いつの間にか日が沈んでいたのか夜風が心地よく吹いてくる。
汗を流して気持ちいい風にあたりサランはさっぱりとした気分になっていた。
「あら?サランも涼みに?」
ガチャりと音がしたので先に外にいたシルビアが振り返る。
「シルビア…さんも…?」
シルビアは手すりに手を乗せて外を眺める。
「えぇ、ちょっとね。やっぱり外の空気はおいしいわ!」
サランはシルビアの隣に並び同じく外を眺める。
その隣でグッと伸びをした。