• テキストサイズ

月夜の歌姫

第38章 壁画の中の世界


現在
ブブーカたちに追いついたブレインたちは茨に道を塞がれている。
ブブーカたちは目を虚ろにし先へ進めないとゆらゆら漂う。

「これは一体…何をしてるいるのでしょう?
なんだか、とても嫌な感じがします。」

セーニャが言うと地響きが鳴りすかさず茨が龍の首のように伸びてくる。

「な、なんなのよコイツ!?」

口をパカりと開けるとブブーカたちを吸い込み始めた。
ブブーカ達を吸い終わると茨はブレイン達を取り囲み襲う。

「チ…こっちにも来るぞ!」

「もしや…こやつらの餌にするために人々をこの世界に引きずり込んだというのか…?」

ロウが考えている間も、茨は今にもブレイン達を吸い込もうとしている。
ブレインが茨の口から見える光に魅入られそうになる。
ところがブレインは吸い込まれることはなかった。
ブレインの手のアザが光り始める。

茨はその光にピクリと怯んだ。
さらにアザは眩しいくらいに輝きを放ち茨はその光を嫌がった。たちまち、ブレインたちを囲っていた茨が引っ込められ道が出来る。

道が開けたことに気づいたカミュがあっちだと指さしその先へ皆は走った。
/ 618ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp