第37章 その目的は?
追いかけた先は遺跡の壁画前。
確かにメルはこちらへ向かったはずなのにどこにもいない。
「あら?メルちゃん、こっちにきてたわよね?
ほんと、どこに行っちゃったのかしら?」
「たしかに変だな?迷子はどこに隠れるってんだ?」
みんなが考えているとセーニャが絵をじっと見つめた。
「この絵…前に来た時と変わってませんか?」
皆が一斉に絵を見る。
壁画には美女の周りに茨、左右に3人ずつ彼女を崇める絵だったのが
崇めている人物が増え美女の腹部には茨に覆われた玉らしき物が描かれている。
カミュがそれを見て不気味じゃねぇかと声を漏らす。
「なぁ、変な事言うがこの増えてるヤツらみたことねぇか?ブブーカって名乗ってた。
宿の女将も奴らが行方不明って言ってたよな?
それに茨?こんな玉なかったよな?」
ベロニカがじっと壁画を見て嫌な予感がするから離れようと提案する。
しかし、遺跡が揺れ地響きが鳴り扉がバタンと閉まった。
「だめ!開かないわ…!」
マルティナがどんなに押しても扉が開くことはなく、シルビアは壁画に異変があることに気づいた。
「見て!壁画が!」
途端に壁画は光だしブレイン達を飲み込んだ。