第37章 その目的は?
サランが意識を取り戻すとそこは見知らぬ場所だった。
「ここは…?」
辺りはプチャラオ村とは違う、異空間のような所だった。
近くにメルの姿もなく戻れる道もなさそう。
少し先に5人の人の姿があったので声をかけに走った。
「すみません!あの…すみません!」
青い髪の男、綺麗な女性、髭を生やした男、マスクを被ってる者、ピンク色の髪をした比較的若い男。
5人に話をかけるが皆、虚ろな表情をしてゆらゆらと歩いているだけ。
(この先に行くしかなさそう…)
頼れる仲間が今はいないため不安になるがシルビアから貰った真珠の短剣をキュッと握りしめ男たちより先に走って進む。
「……あ!」
進んでいくと目の前には見たことの無いはずの壁画が現れた。
しかし、サランはメルに触れた一瞬で写った壁画と似ていることに気づく。
「な、なんで?壁画がここに?それにメルちゃんは!?」
辺りをキョロキョロするがやはり後ろ遠くに男たちしかおらずその場にはサランしかいない。