第36章 迷子の女の子
「ったくなんだよアイツら、俺たちが先に見てたのによ。」
その頃カミュ、ベロニカ、セーニャ、ブレインの4人はブブーカと名乗る男に遺跡鑑賞を横取りされ神殿から少し離れたところにいた。
「壁画の人気、侮っていたな。」
ブレインはキョロキョロと辺りを見回す。
それを見ていたカミュがどうかしたのかと聞くとブレインは迷子の親を探していると話した。
遠くからシルビアの声が響き渡る。
「村にはそれらしき人は見当たらないって言われたわ。ブレインちゃんはどう?」
ブレインも首を横に振った。
「ほんとに、どこにいっちゃったのかしら?
サランにメルちゃん預けてるけど早くご両親に会いたいだろうしもう一度2人のところに行きましょう?」
シルビアがサラン達と別れたところに来たが2人の姿はどこにもなかった。
約束していた時間になってもそこにメルどころかサランすら現れず、みんなは手分けして2人を探した。
しかし、遺跡にも村にも2人の行方を知っている者はいなかった。
「ダメ…みんなに聞いてみたけど探したけど見つからないわ。どこに行っちゃったのかしら?2人とも…。」
シルビアはなんだか嫌な予感や胸騒ぎがすると不安そうに呟いた。