第36章 迷子の女の子
シルビアと話していたのは小さな女の子だった。
女の子はぐすんぐすんと泣いている。
そこへ後からブレインもやってきた。
「パパ…ママ…」
「シルビアさん?どうかしました?」
サランとブレインがやってきたことにシルビアは気づいて、2人を見る。
「あら、サランにブレインちゃん。ちょうど良かったわ。この子ったら迷子みたいなのよ。
ほら、名前を教えてちょうだい?アタシ達がパパとママを見つけるから。」
女の子はまだしゃくりを上げているがゆっくりと名前を教えてくれた。
「メル…私、メルっていうの。パパとママとここに来てパパたちがいせきを見るって言ってどっか行っちゃって
いせきに行ってもパパたちがどこにも居なくて。
パパとママ…どこに行っちゃったの…」
そういうとメルという少女はまたしくしくと泣き出した。
「大丈夫よ、アタシ達がパパとママを必ず見つけるわ。」
サランはどこまでも優しいシルビアに尊敬をする。