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月夜の歌姫

第28章 海の暴れん坊


を表したクラーゴンにブレイン、カミュ、シルビア、ロウが立ち向かった。

怪我をする度にサランは、回復呪文を唱えサポートをする。
何度か連携技を繰り広げたり、攻撃力を上げる等をして何とか持ちこたえる。

クラーゴンの足が横からなぎ払われる。

「う…!!」

後ろにいたサランがその足の衝撃を受けてしまった。
壁に叩きつけられ、思わず口から血が出る。

「サラン!!」

カミュがサランに駆け寄ろうとする。

「大、丈夫です…」

ベホイミを唱え、一時的でも回復を試みる。

ーーーあと少しだから…!

なんとか、立ち位置に戻りサポートに徹する。
長い戦いの末、ブレインの会心の一撃が決まった。

やがてクラーゴンは黒いモヤとなり消えていく。

「グッバイよ。暴れん坊さん。」

シルビアが消えたクラーゴンに投げキスを飛ばす。

ーーーあぁ、シルビアさんてほんとに綺麗な人だなぁ…

そんなことを考えてもふとした時、クラーゴンにやられた衝撃の痛みが腹部と背中に走る。
痛みで立っていられなくなりガクンと膝をついた。
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