第27章 旅路に潜む影
漁師にお礼を言い船を進め、近くなったらアリスに小船を出してもらった。
着いたとしてもサランは眠ったままだった。
「サランさんのことは今はあっしに任せてください。」
揺すっても起きないサランのことが心配だったがシルビアは仲間と一緒に村へと向かった。
「へぇ!ここが世界一の真珠が採れるナギムナー村ね!」
ベロニカとセーニャが嬉しそうに「素敵!」と喜んだ。
やはり女の子だからそういうものが好きなのかもしれない。
「青い海と白い砂浜!輝く真珠に屈強な海の男!
ここは楽園ね!!」
シルビアの言葉にマルティナはため息をついた。
ーーーサランが聞いたらなんて言うかしら…。
きっと、それもシルビアさんの良さです。
なんて困ったように笑うに違いない…。