第27章 旅路に潜む影
朝を迎え昼頃にはナギムナー付近の海域に近づいていた。
朝から漁をしている船が見えてくる。
「あら?ふねがあるわ!きっとナギムナー村の船だわ!」
シルビアはの言葉に寝ていた者がなんだなんだと起き上がる。
しかし、サランは遅くまで起きていたためか起きることは無かった。
「おーい!旅の方かい?
この辺の海は危険な魔物もいるから、気をつけて進むんだぞー!」
漁師が大きく手を振る。
「ご忠告感謝いたす。ところでひとつ聞きたいんじゃが、ナギムナー村はもうそこですかい?」
ロウがぺこりとお辞儀をしてから村の場所を尋ねる。
「あ?あぁ、俺たちはそのナギムナーから来てるんだ。
もう少し先に進んだら桟橋があるからそこからトンネルを抜けるといい。」
漁師があっちだと指をさした。その先には確かに桟橋がある。