第2章 Trick or Treat !?
【おまけ】
風見Side
六本木の事件の事後処理を終えた自分(ぼく)は、降谷さんに完了報告しようと携帯を開いた。
すると、降谷さんからメッセージが入っていることに気づく。
【お疲れさま。明日、川崎さんと付き合い始めたことを公表する。お互い、仕事に私情をはさむことは無いが、組織内の秩序を保つために公表することにした。取り急ぎ、君には先に報告すべきだと思って連絡した。明日からもよろしく】
メッセージを全て読み終えた自分(ぼく)は、
風:「私情を挟んでいることに気づかないなんて、降谷さん…それでも、公安ですか?」
と、白み始めた夜空に向かって呟いてみる。
到底ご本人には直接、言えない言葉だ。
風:「けど、降谷さんに恋人が出来てよかったな。これで少しは、丸くなるかもしれないし…」
上司の幸せと同時に、部下たちにも幸せが訪れることを予感した自分(ぼく)。
その後数日、ゼロチームの士気が正しく「ゼロ」になるとは、この時の自分(ぼく)は知る由もなかった。
―Fin―