第1章 Du sollst an mich denken
中世ドイツ
ドナウ川のほとりで、綺麗な「青い花」を見つけた女性。
彼女と一緒に居た恋人の騎士は、その花を彼女に送ろうと
急な流れにも構わず、ドナウ川に身を投じた。
しかし予想以上に川の流れが早く、騎士は自分の死を悟る。
そして、摘んだ「青い花」を岸辺に立つ恋人へ投げて、彼は最期に叫んだ。
「Vergiss mein nicht!(僕を忘れないで)」
その言葉を残し、彼はドナウ川に飲み込まれていった。
彼女は彼の言葉通り生涯、恋人を忘れず
その「青い花」を髪に飾り続けた。
そして彼女は生涯、純潔を守り抜いた…
これが、勿忘草にまつわる悲恋の物語…