第1章 ジョナサンの代わりはいない
「タフトさーん、何笑ってるっすかー。哀しいことがあったばかりだというのにー」
「ふん」
タフトはジョイの相手をせず、メンテナンスの倉庫の中へ行ってしまいます。
「無視っすかー。もー」
「タフトは変わった奴だが、あいつなりにパフを心配してるのさ」
「そうは見えなかったっすけど……」
「何だよジョイ、オレの言うことが信じられないか。まあ、信じなくてもいいけどよ」
ダークもそう言ったあと、メンテナンスの倉庫の中へ行ってしまいました。
「パフ……」
ジョイはパフが先ほど走って行った方向を見つめ、心の底から心配していたのでした。
パフはキャンプ内中央のエリアに来ていました。そこは、憩いのエリアでもあり、パラソルがたくさん並べられています。パラソルの下にテーブルと椅子もあり、アムドライバーの研修や任務で休憩している少年たちが何人かいました。
パフは自動販売機でオレンジジュースを買い、空いているパラソルの下のテーブルへ行き、椅子に座ります。
オレンジジュースを1口飲んだあと、パフはよくジョナサンに飲み物を奢ってもらったことを思い出していました。それが、オレンジジュースでした。