第1章 アダムがコロニーに!?
ルナは帰ったあと、チャコと過ごし、あっという間に床に就く時間となります。
その晩、ルナはなかなか寝付けないでいました。隣で寝ていたチャコを起こさないよう、外に出ます。
ルナが夜風に当たっていると、空に大きな光が見えました。大きな光はコロニーの山の方へ落ちて行ったのです。
「何や、今の光は」
チャコが眠そうな目でやって来ました。
「ごめん、チャコ、起こしちゃった?」
「いや、それより、今の光の落ちた先を計算すると、向こうの北東の林に落ちたようや」
「北東の林ね」
ルナはチャコと走り出します。途中、誰かと行き会い、お互い驚いた声をあげました。ルナが懐中電灯を当てると、カオルでした。
カオルもルナとチャコに懐中電灯を当てたあと、先に走りました。ルナとチャコも追いかけます。
「カオルも見たの? 大きな光」
「ああ、窓の外からたまたま見えた。あっちだ」
「うん」
ルナたちは曲がり角を左に行き、あとは真っ直ぐ、北東の林の中に入って行きました。奥へ少女たちが走って行くと、大きな緑の宇宙船が見えたのです。