第1章 理想のペア、裏球へ!?
「キテレツ」
木手がいたことに気付いた丸井が顔を向けました。
「あなたもここが怪しいと思って来たのですか?」
「いや、ただここを捜しに来ただけだぜ。怪しいのか?」
「ええ、ここ、トレーニングルームにあるシミュレーションRPGチェアマシーンを使用した高校生たちのほとんどがいなくなったって話ですよ」
「それって、めっちゃ怪しいじゃねえか」
と、丸井が言ったあと、木手はシミュレーションRPGチェアマシーンを見つけ、座ります。
「斎藤コーチが仕入れたマシーンらしいですね。前回のこともあります(理想のペアVSはるか博士の発明品の夢語参照)。絶対に何かありますよぉ」
「ますます怪しくなってきたな。使ってみるか。そのマシーン」
丸井はもう1台木手の座っていたところの隣にあったシミュレーションRPGチェアマシーンに座りました。
理想のペアはチェアマシーンにあったVRゴーグルを装着し、スイッチを同時に付けました。
すると、2人はトレーニングルームと別の世界に来ます。周りは大きな建物に囲まれ、人が何人か歩いていました。
「わー、異世界に来たみたいだろい」
丸井は片手をおでこにかざします。