第1章 理想のペアVS一五中学男子テニス部
「初めまして、一五中学男子テニス部3年の杉山遼仁(すぎやま はるひと)です。よろしくお願いします」
次に黒髪で紫色の瞳をした少年が挨拶をし、朝陽と理想のペアのところに行き、握手を交わしました。
「オレ、立海テニス部3年、丸井ブン太。シクヨロ~」
「比嘉中テニス部3年、木手永四郎です」
「うわ、オレの周り3年ばかりッスね」
理想のペアの自己紹介が終わると、そう言った朝陽です。
「君、1年って言ったっけ。そんなに緊張することねえよ。なっ、ガムでも噛んでさっ」
と、丸井はガムを朝陽にあげていました。
「ども、ありがとうございます」
朝陽はガムを喜んで受け取ります。
「あなたはもっと緊張しなさいよぉ」
ツッコむように丸井に言った木手です。
「これでも緊張してるって」
細目で丸井は風船ガムを膨らませたあと、にっと朝陽と杉山を見ます。
「そろそろ、練習試合を始めようか。ウィッチ?」
杉山はラケットトスを始めました。
「ラフ」
と、丸井が言いました。
「丸井さん、マークが裏返しの方ですね。じゃあ、こっちはマークが表に読めるスムースで」
朝陽が言い終えたところでラケットが落ちます。