第1章 理想のペアVS一五中学男子テニス部
落葉舞う季節風が吹いた日のことでした。一五中学男子テニス部がUー17合宿所に見学と練習試合にやって来ました。
突然のことでUー17合宿所は参加者たちの声でどよめきます。齋藤至コーチの指名により、シングルス1は手塚国光、シングルス2は千石清純、シングルス3は越前リョーマ、ダブルス2は海堂薫と財前光の2年生同士のペア、ダブルス1は丸井ブン太と木手永四郎の理想のペアが練習試合に出場することになりました。
コート5面使い、全部一緒にやることになります。練習試合で選ばれた選手たちは各コートに移動しました。見学者も見たい練習試合のコートへぞろぞろと移動を始めます。
「オレたちの相手って誰だろうな?」
丸井が木手に振りました。
「あの人たちでしょうかね」
木手はメガネの縁を片手で持ち、コートのネットの向こう側からやって来た少年2人を見ます。
「きっとそうだな」
風船ガムを膨らませた丸井です。
「こんちは、一五中学男子テニス部1年の南川朝陽(みなみかわあさひ)です。よろしくお願いします!」
茶髪で緑色の瞳の少年が理想のペアに挨拶し、頭を下げます。