「マヨイガ×KZ」マイマイ、探偵チームKZに入る!?
第1章 マイマイ、探偵チームKZに入る!?
「成績が上がらなくなったからだよ」
「成績が上がらなくなって悩んでいたところで、探偵チームKZが上位成績なのを塾の掲示板で知ったんだ」
「秀明ゼミナールに通う小・中・高全員の中でお前らが上位を占めていて、すごく腹が立った」
「だから、KZになりすますことを思いついたんだ。オレたちがやった元秀明ゼミナール生の女装がすぐにバレて失敗だったけど」
高校生アンたちが言ってから、母たちの叱る怒鳴り声が再び響いていましたが、このあとの若武たちの声で静かになります。
「元秀明ゼミナール生たちの言っていた通りで合ってたな。成績が上がらないことで悩んでいるなら、オレたちと一緒に自習室で勉強しないか?」
若武が片手を高校生アンたちに差し伸べるように出して言い、
「あなたたちの成績、驚くほど伸びますよ」
黒木が営業マンっぽく言いました。
「オレは正直嫌だけど、数学を教えるぐらいだったらかまわない」
上杉は絆創膏が貼られた頬を一度触ったあとにそう言います。
「僕も社会と理科なら」
小塚がにこっと笑ってそう言うと、高校生アンたちの母に「可愛いわ」と頭をなでられていました。小塚は困りながら照れます。
「私も国語なら」
彩も微笑して、本を高校生アンたちに見せようと近づこうとしたところ、若武たちに止められていました。