第1章 マイマイとプリズムジャンプ!
マイマイがそう言い、リンクに戻ろうとすると、
「ちょっと待ちなさい!」
みおんは大声で止めます。周辺にいた人たちも少女を見て足を一旦止めていましたが、再び歩き出します。
「待たないよ。あたし、ワタルくんに告白するんだから」
「やめて、やめてよ。そうよ、あたしは、あたしは……」
「ご、ごめん、ごめん、みおんちゃん……」
「いいえ、あなたがそこまでみおんにコーチして欲しいのならプリズムスター体験のコーチ、ワタルに代わってみおんがするわ」
「ありがとう、みおんちゃん。よろしくお願いします」
「ふっ、言っておくけど、みおん厳しいから」
「えー、お手柔らかにお願いしますよぉー」
マイマイはみおんとリンクに戻り、少女と普段靴からスケート靴に履き替えたのでした。
「マイマイちゃん」
「!」
ワタルが声を掛けてきたため、ドキッと心臓が飛び跳ねたマイマイです。
「大丈夫? なかなか戻って来なかったから心配になったよ」
(ワタルくん、やっぱりめっちゃ優しい……)
マイマイがぽっとなっていると、みおんの視線が痛くささってきたため、平然とした表情に戻し、
「大丈夫です」
と、言います。