第1章 マイマイとプリズムジャンプ!
「………」
マイマイの作り笑顔に目をぱちくりとさせていたワタルでした。
「ワタル、あんたの出番はここまで。マイマイさんがどうしても、みおんにプリズムジャンプを教えて欲しいみたいだから交代して」
「そっか。わかった。僕はじゃあ、あっちで見てるから」
「……見なくていい。マイマイさん、こっち来て」
みおんはそっぽを向いたあと後ろを向き、マイマイを呼び、リンクに入って行きました。
「ふっ」
素直でないみおんにワタルは微笑します。
「まずは端っこにつかまって慣らしながら、中央の方へ行きましょうか。大変なら、みおんも手を貸してもいいわ」
「じゃあ、みおんちゃん、手を貸してもらっていいかな」
「大変ならって言ったでしょう。あなた、もう端っこにつかまらなくても中央に行けそうだけど」
「その、中央に行くまでがまだ怖いかな。なんて」
「さっき、ワタルにコーチしてもらっていたとき、そんなこと言ってなかったじゃない。もう、仕方ないわね。ほら」
みおんはぶつぶつ言いながらも、マイマイに手を貸し、リンクの中央まで移動しました。