第4章 (最終章)理想のペアと便利屋ダンジ
「丸井くん、木手くん、タイヤパンクのことで朝から驚かせてすみませんでした」
すまなそうに新田店長は少年たちに声を掛けました。
「あ、いいえ、アイチくんたちとヴァンガードファイト出来ましたし」
丸井は両手を振り、アイチたちを見て笑顔で言います。
「今度はイメージではなく、本当のテニスで決着つけたいところですが、またカードファイトでも結構ですよ」
片手でメガネの縁を持って言った木手です。
「惣菜、楽しみにしててな」
ダンジも丸井と木手にそう言ったあと、牽引ロープを軽トラックとワゴン車につなげ、軽トラックの運転席に乗ります。新田店長、チームQ4の4人はワゴン車に乗りました。
アイチたちに手を振り、別れたあと、丸井と木手は再びランニングを始めます。今度は競争せず、2人並んで走っていました。
「なあ、木手」
「……何ですか?」
走りながら話しているため、木手は返事をしながらも息があがっています。丸井もです。
「……テニスとか、こうして走ること以外で、お前と、勝負したくなったな」
「……例えば、ヴァンガード、ですか?」
「……せーかい!」