第1章 いちご、カロス地方へ
「ユリーカも手伝ってくださーい」
妹の視線を感じたシトロンが呼びます。
「えー、邪魔しちゃうと悪いから、デデンネと遊んでるねー」
「デデンネ?」
ユリーカのポシェットの中から出て来た電気タイプのポケモンに首を傾げていたいちごです。
「デデンネもポケモンですよ。モンスターボールに入るのが嫌いみたいで」
シトロンが赤と白のボールを持って、デデンネのことを説明しました。
「ねえ、そのボールって何? ポケモンが元々入っているすごいアイテムなの?」
いちごが聞くと、シトロンは笑い、持っていた赤と白のボールが何か教えます。
「これは、モンスターボールって言います。元々ポケモンが入っているわけじゃないんですよ。ポケモンをこのボールで捕まえて自分の仲間に出来るアイテムなんですよ」
「そうなんだ~。私もポケモンを捕まえたくなってきたな」
「でしたら、休憩したあとに野生のポケモンを探しに行きましょう。でも、いちごさん、お時間の方は大丈夫ですか?」
「えっと、うん、まだ時間全然あるから大丈夫だよ」
いちごは携帯の時間とスケジュールのアプリを開き、大きく頷きました。