第1章 いちご、カロス地方へ
「あれ、どっち行ったらいいんだろう……」
カロス発電所と地図を見比べながらいちごが困っていると、
「そこのお姉さん、うちのお兄ちゃんをシルブプレ~」
いちごの近くで8歳くらいのおしゃれな格好した金髪の女の子がひざまずいて来ました。
「しるぶぷれ?」
目をパチクリとさせていたいちごです。
「ユリーカ、それはやめろっていつも言ってるだろ」
顔を真っ赤にしながら、水色の作業服を着た金髪のメガネを掛けた少年がやってきました。少年はユリーカをいちごから離します。
「お姉さん、考えといてねー」
「考えるって、しるぶぷれの意味の答えを?」
「すみません、妹の言うことは気にしないで下さい。初めまして、僕はシトロンと言います」
「私は妹のユリーカ」
「初めまして、私は星宮いちごです。私、ヒヨクシティに行く途中で迷っちゃって。シトロンくん、ユリーカちゃんはヒヨクシティにどっちに行ったらいいかわかる?」
「はい、旅をしたことがありますので、わかりますよ」
「ひゅー、お兄ちゃん、頼りになるー」
「ユリーカ、静かに。ヒヨクシティなら、ミアレシティから近いですよ。ここから北西に進んだところにあります」