第1章 捕らわれのアイドルたち
「期待したオレがアホだったな」
「……あ!」
綱吉が怪しい影を見つけたようです。リボーンと顔を見合わせ頷き、怪しい影を追いかけます。
怪しい影の正体はクローム髑髏(どくろ)でした。少女は綱吉たちを人目につかない場所まで案内しました。
「クローム?」
綱吉は緊張の面持ちでクロームの後ろ姿を見ます。少女は振り返り、
「ボスに伝えたいことがあります」
と、男性に変身しました。彼は六道骸(りくどうむくろ)と言い、クロームに憑依し、実体化した姿で現れたのです。
骸はクフフと笑い、綱吉たちに幻術をかけました。幻術のため、声までは聞こえませんでしたが、7人の男女の姿と鎖結びのロープで捕まっていた女の子たち7人の姿が映りました。
7人の男女は人相悪く、女の子たち7人の方はお昼休み、ハルたちに見せてもらった雑誌のアイドルの女の子たちと同じだったのです。
「星宮いちごさん、霧矢あおいさん、神崎美月さん、紫吹蘭さん、大空あかりさん、音城セイラさん、夏樹みくるさん!?」
幻術の中、綱吉は7人のアイドルの名を叫んでいました。
人相悪い男女7人はそれぞれアイドルたちを1人連れ、分かれてどこかへ行ってしまいます。