第1章 捕らわれのアイドルたち
「リボーン、見ーっけ! しょーぶしろー!」
リボーンを追って来た牛の格好した赤ん坊にも全員視線が行きました。雷のリングの守護者、ランボです。
「今は、おめえの相手をしている暇はねえ。ツナ、これを見ろ」
リボーンが携帯の動画を綱吉に見せました。クラスメートたちも少年の周りに集まってきます。
「リボーン、いつの間にオレの携帯を……」
「ツナが家に忘れて行ったのをわざわざ届けに来てやったんだろ。道中、ツナの携帯をいじっているうちにさっきアップされた動画を見つけた」
「というか、勝手に人の携帯いじるなよ。わかった、動画を最初から見る」
綱吉はリボーンから携帯を受け取り、途中まで再生してあった動画を最初から巻き戻して観ました。
動画に映っていたものは、先ほど、京子たちから見せてもらった雑誌のアイドルたち7人が行方不明になったニュースでした。
「こういうニュースを観てると、またヴァリアーやミルフィオーレファミリーみたいなマフィアのニオイがしますね、10代目」
獄寺は綱吉のことを「10代目」と呼んでいます。綱吉は首を振り、
「まさか、そんなわけないよ。警察に任せれば、行方不明のアイドルたちはすぐ見つかるって」
と、笑って言っていました。