第2章 ボンゴレファミリーVSルドイア〈獄寺〉
「わー!」
強風で呼吸が出来ず、酸欠になりそうになりますが音符の強風がおさまり、運良く雲の上に着地しました。獄寺はこんこん咳き込みます。
「音城セイラは返さない」
ボウゴはまた演奏音を変え、音符の強風より強い音符の嵐を生み出そうとしていました。青空がだんだん黒い雲に覆われていきます。
このままではやられると思った獄寺は一か八か、逆さまのボウゴとピアノの方へ大ジャンプしました。
思ったより、大ジャンプは成功し、獄寺はボウゴのピアノの演奏を止めることが出来ます。生み出されそうになっていた音符の嵐は消えました。
「開匣(かいこう)! 瓜(うり)、頼む!」
死ぬ気の炎をリングに灯し、匣兵器(ボックスへいき)を獄寺が開匣すると、ガット・テンペスタと呼ばれる嵐猫が現れます。少年は、ガット・テンペスタのことを瓜と呼んでいました。
瓜はボウゴの腕を噛み付きます。彼は痛がり真っ逆さまに座っていた逆さまのイスから落ちたと思いきや、宙返りをし着地しました。瓜はボウゴの腕を噛み付いたまま離れません。
「あ、座れた」
何と、獄寺は逆さまのイスに座れました。少年は逆さのままピアノを弾きます。