第2章 ボンゴレファミリーVSルドイア〈獄寺〉
あまりにも獄寺がピアノの演奏が上手かったからか、ボウゴは瓜と一緒に固まっていました。
「何だ、音符の強風は吹かねえのか。ピアノの演奏が出来ても誰でも音符の強風が出せるわけじゃねえか。瓜」
瓜を匣(ボックス)に一旦戻したあと、獄寺は再び死ぬ気の炎をリングに灯すと、今度はパンテーラ・テンペスタと言った嵐豹が現れたのです。パンテーラー・テンペスタも瓜でした。
「匣兵器(ボックスへいき)か……」
ボウゴは身構えていました。
「ボウゴ、降参するか?」
「誰が……」
ボウゴは逆さまのピアノへ向かってジャンプをし、イスに座って演奏をします。青空が再び黒く曇りだし、音符の嵐が巻き起ころうとしていました。
「惑わされねえ。こんなのただの幻だ。トルネード・フレイムアロー!」
獄寺は巨大な嵐の炎の矢を回転させながら技を放ちます。
音符の嵐はトルネード・フレイムアローによって消え、ボウゴの幻術は完全に破られました。
獄寺は並盛町の南東すなわち元の場所に戻ることが出来ます。少年に幻術を破られたボウゴは息が上がったまま座り込んでいました。
「ボンゴレファミリー、嵐のリングの守護者の実力がここまでだったとは……」
獄寺を相手に幻術使用で能力をかなり使ったため、立てずにいたボウゴです。