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【ヒロアカ】泡沫少女の歌声はどこまでも

第9章 無防備すぎるお前が悪い。


−あくあside−



(………朝…?)

目が覚めるとカーテンから
明るい光が差し込んできていて、
夜が明けていることを知らせていた。

昨日私はいつのまにか寝てしまったらしい。

(あれ?でも私昨日ベッドで寝たっけ…?)

私の記憶だと、
ソファーでそのまま寝てしまった気がする。

重たい瞼を開きながら、
なんだかいつもより狭いような
気がする布団から顔を出す。

(わっ…?!)

ベッドが狭い理由が分かった。

顔を出したすぐそばにある焦凍くんの顔。

(ん…?一緒に寝てる…?!?)

なんで私と焦凍くんが
私のベッドで一緒に寝ているのだろうか。

なんなら私はベッドに入った記憶がない。

昨日は突然のことだったから
よく見てなかったけど…
間近で見てもイケメンだなぁ…。
さすが美形男子。

髪の毛は女子の私でも羨ましいくらい
サラサラしてるし…

無意識に手を伸ばし、
焦凍くんの前髪に触れてみる。


「……ん…おはよう…あくあ」


『お、おはようっ焦凍くん』


ちょっと動けばキスが出来てしまいそうな距離

(これは…朝から心臓に悪いです…)

『あの、昨日…』

「ソファーでそのまま寝てたからベッドに運んだ」

『ええ、なんかごめんありがとう。でも、その後わざわざここにいなくても家に帰っちゃってよかったのに』

「女子一人暮らしの家の鍵開けっぱなしで出てけねぇよ。どっちにしろ雨もすごかったし」

『た、たしかに…』

(私が寝ちゃったら家の鍵閉めれないもんな…、そこまで考えてくれたのか)

『…えっと、今何時かなっ?』

この距離で会話するのが
急に恥ずかしくなってきた私は
勢いよく布団を出て、手探りで時計を探す。

(あった…!)


「「あ」」


現在時刻を目にすると
私と焦凍くんの声が重なった。

あと30分程で予鈴の時間。
ここから普通に学校へ向かうと25分。

つまりはピンチなのである。
大急ぎで学校の支度をして
私と焦凍くんはダッシュで学校に向かった。

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