第27章 私の、気持ち…?
–轟side–
困らせたい訳じゃない
けど、
“誰とも付き合う気はない”って
それは本当に、
あくあの本心なのか…?
今にも泣きそうな顔をするあくあを見て
今無理に聞くのは諦めようと思った
あくあの頬に手を添えて
そっと顔を近づける
「……何で拒まねぇんだ」
『…』
キスしようとしても拒まない
むしろ、されるがままって感じだ
あくあの事が分からない
何を考えてるのか
何を思ってるのか
どうして拒まないのか
「…言いたくねぇなら、今は無理に答えなくて良い。」
俺はベットについていた手を離し起き上がる
あくあもゆっくり体を起こした
「昨日の事もあったし、今はしっかり休め。ちゃんと休まねぇと相澤先生に怒られるぞ」
あくあの頭を優しく撫でてそう言った
『…うん。焦凍くんもね』
それに応えるようにあくあは
俺に笑みを向ける、
そこで看護師さんが病室にやってきて
あくあは怪我はしていなかったため
そのあとすぐに帰ってしまった。