第27章 私の、気持ち…?
「誰とも付き合わないって…どういう意味だ?」
『どういうって、そのままの意味だけど……』
すると突然視界が反転したかと思えば
焦凍くんが私に覆い被さる形になった
見上げるとすぐ側に
焦凍くんの綺麗な顔がある
じっと見つめられて
思わず視線を逸らした。
「俺が聞いてるのは、あくあの気持ちだ」
気持ち…
いや、でも私は
もう誰とも付き合わないって
大切を増やさないって
決めたから…
「ちゃんと俺の目を見ろ」
逸らした視線を焦凍くんの方に戻せば
視線がしっかり合って
言葉が出てこなくなる
『……これ以上、私の中に入ってきて欲しくないの!』
視界が少しぼやけてきた
何もしてないのに、何故?
と思ったら、
「悪い、そんな顔させたいわけじゃねぇんだ…」
鋭い視線を向けていた焦凍くんの
視線が柔らかくなって
視界をぼやけさせたものの正体が
込み上げてきていた
自分の涙だということに気づいた