第27章 私の、気持ち…?
『……でもホントびっくりだよ、職場体験中にまさかヒーロー殺しと戦う事になるなんて』
私はそう言いながら
焦凍くんのベットの端に腰をかけた。
ちらっと焦凍くんの方を見てみれば、
顔や体に絆創膏や湿布、包帯が巻かれていて
傷の手当てをされた痕が目立っている
『怪我大丈夫?これくらいの怪我なら私が治してあげようか…?』
出久くんと飯田くんの姿と比べると、
焦凍くんはかなり軽傷な方なんだろう
重症の怪我じゃないから
私が治しても平気だと思うし
「…あぁ、たのむ」
いつもは遠慮されるんだけど
珍しく頷いてくれた焦凍くん
私は個性を使いやすいように、
靴を脱いでベットに上がる。
『ってわぁっ!?ちょ、何急に!』
傷口に触れようと手を伸ばしたら
突然腕を引っ張られて、
仰向けに寝ていた焦凍くんの上に
覆いかぶさってしまった
咄嗟に離れようとしたら
そのままぎゅっと抱き締められて
その場から動けない
『焦凍くん?…』
黙ったままの焦凍くんに問いかける
あのここ、一応病室なんですけど…