第27章 私の、気持ち…?
私は今、波に乗って
猛スピードで移動している
目的地は、
携帯に送られてきた位置情報の場所
職場体験も終盤で、パトロールをしてた時
突然通知が来たと思えば
出久くんから、一括送信で
位置情報が送られてきていた
今いる場所はヴィランが溢れかえっていて
見た感じ嫌な予感を感じて、
どういう意図か数秒考えた。
けど出久くんは意味もなく
こういうことするタイプじゃないし
多分、“状況的にヤバいから
応援来てくれ“って事だと思う
『丁度近くをパトロールしててよかった』
啓くんにも状況を説明して
何とか位置情報の場所に行く許可は得た
啓くんは啓くんで
街に溢れかえるヴィラン退治に
協力しなくちゃいけないから
そっちを終わらせたら
啓くんも来てくれるらしい
「もう、僕は…」
「やめて欲しけりゃ立て!なりてぇもんちゃんと見ろ!!」
『この声…焦凍くんと、飯田くんだ!』
波に乗ったまま空から裏路地に曲がると
一人のヴィランと、プロヒーロー、
出久くん、焦凍くん、飯田くんの
クラスメイト3人の姿が見えた
ヴィランの方をよく見ると
何だか見覚えのある見た目で、
最近話題の“ヒーロ殺し“と同じ姿
『……来て正解だった、私も、助けに入らないと』